goodluck+

重度脳血管疾患を経験済み。障害者手帳1級1種持ち。左手カメラで散策する、お花畑ブロガー

思い出の地へ(後編)

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翌日トイレで目覚めたとき、まだ月が沈む前で湖側に来ていた。時間にして朝の6時30分頃。綺麗だなーと眺めつつもしばらくしてまた眠りについた。約1時間後には朝食を食べていました。2500円。高いわよ(T_T) 元取れるわけないよね…。ただ浜名湖産の海苔の佃煮は今が旬ということもあってとても美味しかった。鰻の佃煮とかあれば最高だった。


名古屋の某大学のサークルが食堂?にわんさかと入ってきたので即退散。お揃いのパーカーにスポーツ系のイラストが入ってました。ただ女子も多かったんだけど、一歩間違えるとコイツらキャバ嬢…。なんだヤ○サーかよと思ってしまう感じでしたね。何にせよ賑やかでした。絶対そのスポーツ出来んだろーと、勝手に思っていたわけです\(^o^)/


チェックアウトが11時までとゆっくり目。少しだけ風も穏やかになっていたのでホテル前の湖畔をちょっとばかり散策。養殖場無いな…。むかーし来たときは至るところにあったような気がしたのですけど、そもそも別荘地にあるわけはないんだけど。なんかがっかりした。シャトルバスの出る時間まで部屋で待機。浜松駅で12時に待ち合わせをしていた。


何事もなく無事に浜松へ着くと、叔父と叔母が待っていた。「ヒールちゃん、元気だった?」と叔母。おかげさまでなんとか生きてますと。お腹すいたでしょう、鰻で良いわねと、即連行w やっぱりそーなるよな。鰻だよな。個人的にはなんでも良かったんだけど、先方にしてみれば久しぶりに甥と会うわけで、下手なもの食べさせられないとなる。

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で、駅から少し離れた立派な鰻屋さんでごちそうになりました。さすが浜名湖産の鰻、肉厚で美味しかったです。ただ、贔屓にしている店と比較すると、どうしても好きな味があるのでね。好みの問題ですので言いませんが…。言ってるじゃん(^_^;) とにかく美味しかったんだな! 叔母に聞くと昔は入手しやすかったし、よく食卓に出していたとか言ってましたね。でも今は量も少なくて高くなってしまった。昔は一匹ウン百円だったとか。


なので贈呈用とかお返しのときに買うくらいで、私達も久しぶりに食べたと言っていました。一般家庭で普通に鰻が食卓に並んでいたという想像が出来ませんけど、当時浜名湖周辺では当たり前のように並んでいたのでしょうね。なんて贅沢な(^q^) 食事が終わると私が田舎と呼んでいた場所へ向かいます。遠州鉄道に乗ってね。いつから高架になった?


曳馬駅で降りてしばらく歩くとすぐに到着。ヒール家の地元、十軒町。名前からして昔は十軒しか家がなかったんだろうな。でもうちのじーさん一代でいろんな商売やってボロ儲けして、近くの小学校に校庭寄付したり、上京して銀座に会社構えたりして手広くやっていたみたい。今ではうちの会社しか残らなかったようだけど、売上的には一番少なかったとか言ってたな。材木商とかもやってたとか言ってましたからね。なんか想像できんわ。

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子供の頃は曳馬周辺は田んぼばかり。さすが十軒町と言えるようなものだったが、今はそんな面影はなく、住宅が立ち並んでいた。歩きながらここでゲイラカイト上げたなーとかそんな話をしました。この先の用水路でメダカ追いかけたーとか。面影はないとはいえ、子供の頃の記憶は今でも鮮明に残っている。直近の記憶力はてんで駄目なのにね…。


そして念願だった、おばーちゃんのお墓参り。面影はあるけどお墓がみんな綺麗になっている。これじゃ一人で来てたら場所分からなかった。子供の記憶のままなら場所も覚えていたのですが。やっとご対面。30年以上来てませんでした。叔母が前日に来て花などは綺麗に添えられていたので、水をかけて線香をあげて、両親が無くなったこと、片麻痺になったこと、じーさんの会社に入社したことなどをゆっくりと話し、見守っててねと。


無事に墓参りが済んだので、この後どーする? と言われた。事前に話しをしたときは、後は従兄弟たちに会えればそれでいいと、最終の新幹線で帰ろうとしていました。うちに来るなら泊まっていきなさいと叔父が言う。嫌ですとは言えないじゃない…。ただ、この面倒くさいカラダになったので、色々とご迷惑かけてしまう方が正直嫌だったんです。


覚悟を決めて叔父の家へ向かうことになった。それにしても浜松ってほぼ遠鉄グループなんですね。どこ行くのも遠鉄、買い物も遠鉄。他がない。東京なら京王、東急、京急小田急など選び放題。競争相手がいないというのもなかなかね。いい殿様商売してるのだろーな。私はほとんど東急くらいしか利用していませんが。近くにあれば色々行きたい。

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浜松から舘山寺方面のバスに乗りしばらくして到着。昔の面影全く無くてビビったわ。叔父はすでに終活を済ませた方。高校教師で定年退職。きっぱりと辞め、退職金で新たに家を建て直してしまった。そんな家もボケが始まる前に売っぱらって施設に入るとかいうちょっと変わり者というか、豪快な人。叔母が父親の妹でその旦那さんなんですわ。


家に上がると、フローリングでピカピカ…。やべーなと、すぐに装具を外しました。滑りますね。部屋も広いし寄りかかれる場所はないし、リビングで座るにしても背の低い回転する椅子…。難易度たけーな(T_T) でも一番の問題は暖房が殆どないというね。叔父の家は昔からエアコンが嫌いでリビングには無かった。今はあるにはあるけど最小のクラスで明らかにキャパが足りてない。私のところには温風がちっとも来やしない(T_T)


前日の浜名湖で強烈な寒さを体感して、今ここでも同じ思いをするのかと。一旦ダウンを脱いでいたのにあまりの寒さでもう一度着る羽目になった。とどめはアルコール度数25度の焼酎。かめ出しの「千石」だそうです。焼酎はカラダにいいからと進められ、熱燗は無理というと。じゃーどーすると言われたので、氷たっぷり入れてロックでと(´・ω・`)


ただでも寒いのにロックでとか馬鹿でしょ。でも私にしてみれば氷を溶かし薄めることが目的。25度とか無理だもの(T_T) 極度の震えでカラダが完全に逝かれました。そんなこんなで昔や近況の話をしながら談笑してると、突然後ろから『ひーるちゃん!!』と振り向くと従兄弟の弟くんが居るじゃない。おぉー弟くん元気だったー!っと\(^o^)/


弟くんとは仕事のタイミングで凄い久しぶりに会った。結婚して子供二人こさえて、その子供らが懐いてた頃、たぶん小学生前だったな。二人共くっそ可愛かったのを覚えてる。その子どもたちも結婚して子供を二人ずつもうけたというじゃない。もーおじーちゃんかよとゲラゲラ笑った。相変わらず仕事が忙しいようで翌日も3時起きで出社だそうです。


長距離ドライバーは大変だなと、おみやげに持ってきたカステラ食べさせて早く寝なさいと言い、会えて良かったと伝えて休んでもらった。後はお兄ちゃんだね。順番でいうとお兄ちゃん、私、弟くんとなる。そこからが長かった。寒さに耐えて風呂も入らず22時頃まで待ってると扉の開く音が聞こえる。帰ってきた。リビングに入ってくるとお帰りーと。


カラダ大丈夫だった? とお兄ちゃん。おかげさまでなんとか回復しましたと話す。先に風呂入ってもらい出た後に食事。その間、主に仕事の話などをしてましたね。もともと遠鉄グループで働いていたのだけど、少し前に退職したようで、今の仕事はけっこう大変らしい。若い人が仕事ができないのに権利ばかり主張して疲れると嘆いていたよ(´・ω・`)


なんとか綺麗な風呂に入り、後は寝るだけどなったのですが、寒かったこともありたっぷりとした布団が用意されていた。ベッドにしなと言われたが、流石にご夫婦の寝室を借りる気はなれず布団で大丈夫ですと伝えたものの…。まず布団が重すぎる(T_T) マットではないのでクッション性がほぼゼロ。明日起きたときどんなカラダになっているのかと…。

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翌朝、起きると想像以上にバキバキなカラダになっていた。首がおかしいと後頭部まで変な感じ。オハヨーゴザイマスの挨拶を済ませ。ボケーッとしてると美味しいお茶とブレックファーストを用意してくれた。お茶うめーと騒いでたら、おいオレのと違うのかと叔父。ヒールちゃんのは特別だから違うわよと叔母。オレにもくれーと。ほんと仲良しね。


なんか久しぶりに母の姿を観たような気がした。朝起きて椅子に座ると黙って朝食を出してくれるとか。そんなことをしてくれたのはいつまでだったろうか…。すげー昔なんだろうな。祖母と叔母たちとは子供の頃良く旅行に行ってたから、なんか懐かしい思いがこみ上げてきたのかな…。そんな感じでなんか来てよかったなと。カラダバキバキだけどね。


叔父と叔母はもっとゆっくりすればいいじゃないと言ってくれたけど、また来ますからと伝えて、仕事へ向かうお兄さんのクルマで舘山寺方面へ向かうことに。舘山寺パルパル行ってロープウェイ乗りたいと思ったw。ただ開園まで一時間ほど早かったので、途中で降ろしてもらい湖畔をのんびりと歩いてきた。風は相変わらず強く吹きとても冷たい...。

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祝日にもかかわらず、一時間早いとはいえ、パルパルは人も居なく、廃れ具合が半端ない。ほんとにやってるのかなと心配になりました。とりあえずロープウェイに乗りたかったので入り口まで向かうのですが、駐車場を過ぎたときに嫌なものを見てしまった。ゲートのところにロープウェイ運休の文字...。エーッ!となりますわ(´・ω・`) マジカヨ。


せっかく浜松に来て、アホみたいに舘山寺でぽつんと一人佇む私。しばれるねぇ…。悔しいので、ロープウェイの入り口で記念に写真撮って帰ろうとした。写真を撮った後、湖畔を少し歩き続けて居ると、パルパルの従業員らしき人たちがぞろぞろやってきた。写真を撮りつつ入り口まで戻ると、ハイエースがスライドドア開けて一台停まっている。


横には『浜名湖オルゴールミュージアム』と書いてあった。もしかして、上まで送迎してくれたりするのかなとオバちゃんに声をかけると、時間になったら送迎しますよーって。良かった、傷心のまま帰らないで。しばらく椅子で待っていると。ではそろそろ向かいますよと言ってきたので乗車することにした。まさか大草山までクルマで行くとは…。


狭くて急な道を上り、無事に到着。ロープウェイには乗らなかったけど、高所恐怖症のワタシにしてみれば少しホッとしていたり…。お客は私一人。お礼のつもりで入場券払ってオルゴールを観てすぐに展望台へ…。たった一人で興味のないオルゴールの説明をフンフンと聞き、爆音の演奏も一人っきりで\(^o^)/ ホントよく耐えた。カンドーしたw

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展望台は浜名湖を一望出来たのかな? 遠くの浜松駅まできれいに見えてましたね。でも、こんなもんだったっけと、思い出補正がとてつもないことになっていた。函館ばりの雰囲気を期待しちゃった。まーこんなもんか。浜名湖…。お兄さんに送ってもらってたとき、やたらとソーラーパネルが設置されていた。かなりの量だったのでなんでこんなに?


すると、もともと養殖やってた人たちが辞めて、養殖池を更地にしてその上にソーラーパネルをしこたまおいているのだそうです。実際はちょっと違うみたいだけど。浜松は太陽光発電かなり凄いらしい…。でも個人的には鰻の養殖続けてほしかったな(´・ω・`) 大草山から帰るとき運転手のオバちゃんが、動物園を指差してこう言ったのです。


レッサーパンダってご存知ですか?」って。あー、知ってます。あれかわいいですよねと。本当は居るのか? ここの動物園に居るのか! と聞きたくて仕方なかったw 冷静さをよそに、ここで降りてもいいですかと、尋ねると、一瞬驚いたオバちゃんが、ではそちらでと安全に降りれる場所へ移動してくれた。ありがとうオバちゃん。私、大好物なの。

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お礼を言って、動物園に向かうのですが、この動物園、フラワーパークが隣接しているかなり大きな総合公園なんです。『はまZOO 浜松市営動物園』、『浜松 フラワーパーク』 入園自体は障害者手帳見せれば無料なんですけど、現在は動物園の入口付近が工事中らしく、フラワーパークから入って奥の入口から動物園に入るという...。マジですか。


入り口までの距離がなんと750m…。ありえねー...。とはいえ、まだ見ぬ烈子のために行くしかないなと、歩きはじめました。雰囲気は良いのだけど花は今の時期ほとんど咲いていませんでしたから、ひたすら歩くだけ。カラダがバキバキな上、結構重いバックを背負っての散策ですから流石にね。残り100mは心臓破りの坂でした。二度と来ない…。


レッサーパンダの厩舎にたどり着いたものの、ただ扉の前を行ったり来たり。早く部屋に入れてくれと言わんばかりの子が一人いた。これ駄目なパターンのやつだわ。顔も見せてくれないし、止まってくれない。この子が悪いんじゃなくて、スタッフが雑な扱いしてるんだろーなと。なんか一気に冷めちゃったよ。帰ろう。東京に帰ろう(´・ω・`) 

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来た道を戻り、バス停で浜松行きのバスを待つ。すぐに来たので乗ったと同時に爆睡した。降りる際、運転手がとても嫌な感じだったので罰が当たりますようにと願い、みどりの窓口へ。新幹線の指定買ってあっという間に帰ってきた。新幹線は早いねーと、当たり前のことを言うおじさん…。でも、すぐ通り過ぎちゃうからつまらないのよね...。


今度もまた鈍行で旅に出かけようと思う。東海道線なら今度こそ磐田で降りよう。そして東北方面も行きたいなー。母親の田舎も行きたいのだけど、今じゃ船も出なくなった陸の孤島だしな…。網起こしに連れてかれ、新鮮なイカを手で捌き、海水付けて、ほら食えと。じーちゃん、子供ころ、誤って根性焼き入れてくれた優しいじーちゃん(T_T)


まだまだ思い出の場所はたくさん残ってる。新しい場所へ行くのも楽しいけど、思い出に浸る場所もなかなかいいものですね。単純に年取っただけなのでしょうけど…。思い出が残ってるうちにはなんとか行きたいね…。どんどんボケてきて自分が誰かもわからなくなる前にね(´・ω・`) カメラ持って出かければ記憶の補完も出来るはずだから。

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