先週の火曜日は時間有給を使い、クリニックの装具診へ向かいました。仕事の定時が以前と違い17時30分。クリニックに向かうのはほぼ不可能になりました。以前なら一時間早い16時30分でしたので、退社してからでも装具診の最終に間に合っていたのです。装具診は15時スタート、なので2時間早く退社して16時に予約しておいたのです。
しばらく受付でボケーッとしてると名前を呼ばれ、診察へ向かいます。いつもはフレンドリーな雰囲気でしたけど、明らかに空気が重かったです(´・ω・`) 正直な話、軽い混乱。え、なんでと。俺なんかしたっけ?? 恐る恐る、あのー、踵の高さがどうしても高いんですー、と伝えると『大変申し訳ありませんでしたっ!』と。えーと...。何が??
なんだなんだとなった。そんなに大真面目に謝れるとは思いもしなかったですから。いやいや、私が聞きたいのは今回装着した高級な方のソルボセインはなんで入れ...『不自由な思いをさせてしまって申し訳ありませんでした』食い気味で謝られる(・・;) いや、だからそのソルボセインは会社の仕様として付けるように指示があった…『私が勝手にやったことです申し訳ありません』 あー、面倒くせぇ…。話がまるでできないじゃんか…。
別に謝ってほしくて来てるわけじゃないし、自分が前回、新規のソルボセインを付けた際に、何故付けるのか聞かなかった訳だから、謝られても困ると。そんなことより改修作業の話をしましょうよと。空気が重いと感じたのは私のblogの内容にカチンと来て、腹立たしく、怒ってるのかと感じたから。でも逆鱗に触れるようなことは書いてないのよ。
ソルボセインは抜いてくださいと、そして調整依頼をお願いしていた箇所があまり変わっていなかったので、これも改めて変更していただきたいと伝えました。話を聞くと、これまで私の装具を製作されていた方が別の人になってしまったようで、義肢装具士から細かな指示を出しても作り手のセンスや経験によっては頑なに拒否されることもあるみたい。
何処の世界にもあるんだねぇ。その製作した担当者が”てやんでぇ”なベテランなのか、経験の少ない”失敗できないと怯える”若手なのかは知りませんけど。装具で造り手が変わってしまうのは個人的にはちょっと痛いですよね。義肢装具士から聞いた話でしか無いけど、これまではあまり気にならなかった...。逆に私が気になるようになったから???
わかりませんね。どちらにせよ今の現状では使えない装具でしか無いわけで。それをしっかりと治さなければいかんのです( ・`ω・´) 義肢装具士と話をすると、患者に不便をかけてしまったことが許せないようなんですよね。本来なら一発で決めて喜んで帰ってもらうはずが、一週間もしないうちにコレおかしいから直してでは、とても悔しいのだろう。
だから、真剣に謝られたんだと解釈することにしました。言い訳もなく、ひたすら謝るということは、あまりされたことが無いのでちょっと混乱してしまいましたが...。私にしてみれば装具なんて一発で決まるなんて無いと思っているし、それで装具診に通うのなんて屁でもない。今回は新品だったから自分で修正しなかっただけですから。綺麗な修正のほうが良いじゃないですか。手持ちの工具より専用工具の方が絶対いいに決まってるし。
ソルボセインはペタンとなる土踏まずを潰れないようにするためだったようですが、厚みがね、私の足に厚すぎたので取り外すことにした。そして指先周辺のカットや、踵の抜いた部分の拡大を依頼。心配だなーと言い始める。装具として安全は絶対なのですよ。国の助成で装具が作られるわけで、すぐに壊れてしまうようでは装具屋は終わりますよね。
だから異常なほど過保護な装具になっているのです。オーダーメイドのRAPSでさえ、私に言わせれば過保護の塊。そりゃー、靴は入らなくなるし重量も増す。でもコレは対応年数3年間、どんな事があっても壊れないような作りにしなければいけないわけで、まず安全に使えることが第一条件となる。義肢装具士が冒険したがらないのはこの事があるから。
人にもよるけど、実用的でないのは私は嫌なんですよ。靴が入らなければ靴を加工するし、指先部周辺は自分で削った。バカみたいに使ってるネジをチタンに変えて軽量化などもしましたね。たかがしれた軽量化でしたが(^_^;) なので改めて言いました『過保護な装具は必要ない。実用的な装具を作ってください。壊れたら実費で修理しますから』と。
その言葉を聞いて肩の荷が下りたのか、義肢装具士の顔に笑みが戻り、急に饒舌になったw 仕方がないやりますかーと。私もやってくれないと困りますよって。やってくれなくても自分でやってしまうのを恐れているのかもしれない。それならいっそ自分の手で殺めてしまうのもありだよなと、思ったか思わなかったか。信じるかはあなた次第(´・ω・`)
私が初めての装具を作ったとき、リハビリシューズは使わなかった。回復期の後半からニューバランスのMW733(販売終了)を2サイズ使い、無理やり履いていた。なぜかというと、リハビリシューズは歩く機能が最小限でクッション性などが薄れ、歩行にあまり適していないように見えていた。これから歩く訓練をするのにコレは無いなと思っていた。
退院してからもがむしゃらに歩きましたよ。このニューバランスで。結果どうなったかというと、退院後一年もしないうちに1万歩を超える歩行距離になっていた。コレは装具はもちろんだけどそれに見合った歩きやすい靴があったからこそなんですよね。買ってすぐのニューバランスに切り込みを入れるのは勇気はいりましたが、一回経験してしまえばどうってことはなかったです。その後733が生産終了になり。靴探しが始まりましたが…。
その後、装具に手を出すようになりました。余計な部分を大幅にカットしたり熱硬化性樹脂ということもあって、バーナーで熱して曲げてタイトにしたこともありました。壊れた装具もそうやって靴に合わせて加工していました。足に余裕をもたせたゆとり装具か、ギリギリまで靴が入るように仕上げた実用性重視の装具か。どちらを取ると言われたら間違いなく実用性を取ります。クッション性の高い靴でしっかりと歩きたいじゃないですか。
もしリハビリシューズで歩いていたら、毎日1万から2万歩なんて歩くことは無かったでしょう。義肢装具士はそのことを理解されているのですかね。靴が履きにくい装具なんて必要ないと個人的には思うのです。オーダーメイドで作られる装具は余白をしっかり削ぎ落とし、麻痺足にフィットした形にしてほしいのです。それが攻めた作りであってもね。
連休後にエグい仕上がりになった装具が戻ってくるようです。どうなってるか楽しみですな。仮合わせ、本チャン、そして今回の要望と流石に3度目は無いよな。もしも、また何かあったら、そのときは…。どうしましょう。本社挨拶でも行きますか。えびふりゃー、きしめん、ひつまぶし(^q^) 食べることしか考えられない。待ち遠しいなぁ(*´ω`*)