goodluck+

重度脳血管疾患を経験済み。障害者手帳1級1種持ち。左手カメラで散策する、お花畑ブロガー

大人(片麻痺患者)の林間学校

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9月は連休が続く週がありましたね。うちの会社は夏季休暇として、1日有給を消費しなさいという指示があり、私は8月に取らずに期限が終わる9月に1日取ることにしていました。毎週水曜日が休みなのを利用して、敬老の日の月曜日、夏季休暇を火曜日として、5連休にしたわけです。9月に入った時点ではどこへ行くかも決めて居なかったけども…。


先々週の装具破損により出かける気力も減少傾向にありましたが、5連休なのにどこへも行かないのは勿体無いなーと。そんなことを考えていたときに、古い装具がカラダになじまないまま使っていたことで、左足(健常側)が攣りやすくなったと言うか、筋肉痛が結構出るようになってしまいました。利き足のダメージで歩けなくなるのは嫌だなーと。


そこで思ったのが温泉にでも行きたいなと考えました。あまり効能とか場所とかは意識はしていなくて、給料前だしできるだけコストを抑えた日帰り旅行でもと。前に行った熱川バナナワニ園の時、日帰り温泉でも十分楽しめたことを思い出しまして。伊豆であればJR路線の100kmオーバーで通常運賃半額になるし、また熱川行くか。でもちょっと違う…。


あのときは烈子狩り行ったけど、それが結構がっかりだったんですよね。バナナワニ園。帰ってきてから、伊豆のシャボテン公園にもレッサーパンダがいるという情報ゲットしていたので、ふと場所を調べてみると、伊豆高原にあるということがわかりました。熱川よりも少しだけ近いし、良いんじゃないかと。日帰り温泉も大きなのもがあったしね。


伊豆高原といえば、子供の頃、母友家族と旅行したり、小学校の移動教室? で行った場所。うちの区の施設があったのを思い出し、検索かけるとすぐに見つかりました。2015年にリニューアルして、とてもキレイになっている事がわかり、そのHPを見ていると宿泊予約の文字。試しに覗いてみると一泊素泊まりで5500円。安っすいなぁ(^o^)


でも、宿泊のつもりは無かったのでスルー、次回の候補として残しておこうとお気に入りに追加して一旦閉じました。電車の時間とバスの時間をニラメッコしながら予定を詰めていきます。一時間に一本とかバスの本数、見誤ると悲惨なことになりますからね。バス移動の旅ではバスの時刻に合わせた行動が必要になってきますから、とても大事です。


そんな時、契約しているダゾーンから、一万円に近い返金分の入金がされたとの連絡が入りまして、このタイミングで来るかとちょっと嬉しくなりました。これは一泊しなさいという神様の思し召し。無神論だけど…。きっと亡き母上が一泊しなさいと、そー考えることにしました(・∀・) 早速、お気に入りからHPへ飛んで宿泊予約をチェックする。


連休中の予約は一杯でしたが、火曜水曜は空いていました。本当は後半ゆっくりしたい感じでしたけど、今回は強行するようなスケジュールでもないのでまぁ良いかと。温泉も浸かり放題だしね。早速電話することに。区からの予約とHPの予約で何が違うのか、障害者割引の有無の確認などをするために連絡することにしたのです。HPだと料金が高い。


料金は夕食と朝食のセット料金で、素泊まりや食事の希望などは電話で伝えてくれれば対応してくれるとのことでした。夕飯はどうするか考えてはいなかったけど、写真を見る限りではあまりそそられなかったので、朝食だけお願いをした。宿泊料5500円、入湯税150円、朝食700円と合計6350円ポッキリ。消費税とか含まれてますから。10月から増税の関係で値上がりしてしまいますけれども…。伊豆で温泉入れてこの値段は安い!


先週の火曜日、川崎駅まで行き、電車を待ちます。少し余裕ができたので踊り子号に乗ることにしました。これだと伊豆高原駅まで一本で行けますから。時間も30分くらい短縮できますので、かなり楽。2時間切りますからね。あっという間に到着してしまいます。定刻通り11時に伊豆高原に到着したら、今度は東海バスを待ちます。11時10分発のやつ。

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この時間は一時間に3本走っているので、歩くのが遅くて間に合わなかったとしても次の15分発のバスに乗れば間に合うし、最悪でも45分のバスに乗ればいい。向かったのは『シャボテン動物公園』です。途中、結構急な坂を上がって行く。よく考えると”高原”だったよなーと。つい時計で気圧を確認してしまった。数字が3桁と分かるとすぐ閉じた。


気圧に振り回させるのは勘弁と、慌てて別のことを考えるようにして、無理やり気圧のことを忘れるように努力しました。5合目の件はトラウマになっているからね。しばらくすると、大室山が見えてきて、その麓? にはシャボテン動物公園がありました。看板に従って入り口まで行こうとしたげど、かなりの急斜面。ちょっとしんどいなぁと思っていると。


障害や年配、ベビーカー向けのワンボックスが見えたので、コレってお願いできますかと訪ねると、入り口まで送迎しますよと。帰りは受付で一声かけてくれれば御迎に伺うと、言っていただいた。僅かな距離ではあるけど結構な急斜面。助かりました(・∀・) 入り口のすぐ横にあったのは『カピパラ虹の広場』え? 普通に触れ合いが可能なの??


みんな普通に柵の中に入って、きゃー可愛いとやってるじゃない。あんたらそれネズミやでと、思いつつも愛くるしさに負けて自分も柵の中へ。なんだろう、可愛かったですね(^_^;) その横にピグミーゴート、七面鳥のポールwも放し飼い。ファインダー越しに構えると、距離感はあまり気にはならない、だけど素で見ると近くてかなりビビった。

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そうだ早く烈子行かなきゃって、向かおうとしたけど場所がよくわからない。早く行かないと餌付けの体験できないじゃんと慌てるのですけど、魅力的な動物たちが沢山いてついつい、足が止まってしまう。『バードパラダイス』に行くとその中は鳥たちが放し飼いされている。ハシビロコウがいたり、インドクジャクやカモ?たちが行く手を阻むのです。


フラミンゴが普通にいますからね。怖くは無いけどかなりビビります。ちょうど一周し終えて最後にハシビロコウを撮ろうとして、洗い場のようなところで杖をついたときに違和感を感じました。フラットな場所なのにやけに杖が滑るなーと。バードパラダイスから出て、広場でちょっと休憩することにしました。すでに餌付けタイムは終了してる(T_T)

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ハッシー遠かった(T_T)

気になって杖の先ゴムを見ると。まさかの貫通。すでにカーボンパイプが削れかかっている…。マジか。今更応急処置もできないし。嫌だけど仕方がなく歩くのです。はぁ、、、特注でオーダーした綾織仕様だったのに。ため息しか出ません。先ゴムめくれるとかどーなってんだよと。限界間近なのに全く気がついていなかったのが敗因でしたね。はぁ…。

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気を取り直して、目的の場所へ。新しくできた『レッサーパンダ館』へ向かいます。なんとか飼育員さんに場所を聞きながらやっと到着しました。が、食事の後だったので見事に爆睡中w コレはコレで見たことなかったので嬉しくなって写真撮りまくっていました。木の上でほんとにだらーんと手足伸ばして眠ってるんだと。コナツとヨモギね(*´ω`*)


まぁ、レッサーパンダは起きているときは結構動き回るので、撮るのが結構たいへんだったりしますから。今回はゆっくり撮れて良かったですね。コレだとちょっと望遠が欲しくなるなぁ…。70-350がますます欲しくなりますわな。トリミングして使うにしてもピントがいまいちだったりしますからねぇ。手前の木の皮とかに来てるような感じがする…。

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すでにヘロヘロ。水分補給もロクにしないで動いていたから、ちょっとくらくらしていた。その日は異常なほどの気温でシャボテン公園のシャボテンたちと相まって灼熱地獄と感じてしまう暑さ(;´Д`) お腹も減ってきたし。重い腰を上げて『森のどうぶつレストラン』へ向かうことにしました。中華や和食もあったけど、普通にレストランへ。


各席にバカでかいぬいぐるみが置いてあるレストランでカツカレーを注文。動物園の食事とか普通なのに高いイメージしかありませんが、歩く気力も薄れていたので、休憩がてらゆっくりと食事していました。何回もお水をお代りした。まぁセルフだったけど。ハイドレーションは夏仕様なので今は外していました。休憩時に飲めればとペットボトルを購入してバックに入れて持ち歩いていた。まさかこんなに晴れて暑いとか…。大失敗。

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すでに左足(健常側)は、筋肉痛&攣りかかっていました。慣れない装具で右足に負担がかからないように変な歩き方になっていた。しかもその右足の膝は歩くたび激痛が走るように...。コレって装具のヒンジジョイントの角度を変えてなかった事による反張膝が原因。しばらくぶりに装着した装具、履いていた靴も当時とは全然違うものだったからね...。


ヤベーな、宿着いたら調整しないと。装具の調整工具は常にかばんに入ってます。そもそも素人が触っていいものではないのですけど、自分の足のことは自分が一番良く分かるので、微調整はいつも自分がしています。ただ、今回は靴に入ったことが奇跡で角度調整まで頭が回っていなかった。そしてコレが見事に激痛となったわけです…。ただのバカ…。


休憩をしたあと満身創痍なカラダを引きずって、帰りのバスを確認しに出口へ向かいます。行きと同様に送迎を利用してバス停で時刻を確認すると。出たばかりの時間だった、40分以上待つことはちょっと耐え難い。目の前には大室山のリフトがある…。休憩が十分であったのと次のバスまで時間があるということで行くとこにしました。怖いけど…。

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障害者割引はないけど、シャボテン公園のチケット見せると50円引きで往復450円。障害者なのが分かると一度リフトを止めて安全に乗せてくれるのはありがたい。行きは上さえ見なければそんなに怖くはなかった。傾斜は付いているけど足との距離は殆どないのでちょっと安心。ただ風が強くて左右に揺られました。止まるほうが怖かったけど。


約6分で山頂に到着。快晴といっても富士山の方は雲があり見えはしなかったですが、さっきまで歩いていたシャボテン公園や伊東市の町並み、初島などがきれいに見えた。良いねぇ(*´ω`*) 風はちょっと強いけどかなり気持ちが良かった。山頂の売店横で写真を撮っていると、わんこと一緒にリフトを降りて、そのままお鉢参りをしているじゃない。

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なんだよ、そんなに楽ならオレも行くかと…。杖が悲惨、膝が限界とか忘れていたんだよね。筋肉痛だって熱中症が原因だって後になって知ったこと(;´Д`) まぁ、行っても約1km程度なら大したことないわーと、歩き始めたのです。杖は思ってた以上にしっかりとグリップできていた。濡れていたらすぐにツルンと行ってしまうけど濡れてないし。


膝と筋肉痛は結構ヤバめだったけど、歩けないってほどでもなかったので歩きました。360度パノラマです。歩いていて気持ちよかった。一部の手すりは右側だけで、この不安定な杖で歩くには不十分。後ろ向きになりムーンウォークしながら進み右側の手すりポイントをクリア。その後は息が上がるほどの坂道を必死に上がるとなんとか頂上に到着。

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結構な心拍数だったけど、なんとか乗り越えた(;´Д`) 富士登山に比べれば楽勝なんだろうけど、今の自分ではヤバいと思えるような感覚。もしここでぶっ倒れたりでもしたらどうなんだろうとかちょっと考えてしまった。かばんを放り出して水分補給をごくごくと。後は下るだけだし。時計を確認するとバスの時間に間に合うか微妙な時間だった。


まぁ良いか。ゆっくり土産でも見ながら休憩すればいいかと、歩きはじめました。下りは膝への衝撃が結構キツかったけど、上りより遥かに楽。途中でモップみたいなワンコたちに抜かれながらも、無事リフトに戻ってきた。時間的にはバスが近づいていることもあってすぐに降りることにした。また一旦止めて乗せてもらった。ただ、これってすでに載っている人にしてみると結構居怖いんだよね。それが下りだとなおさら怖かった(;´Д`)

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あともう少しでというところでバスが見えてくる。時間にしてあと3分。間に合うのか焦る。リフトを降りて猛然とダッシュ! のイメージw 必死に速歩きしてなんとか乗車できました。ぐったり。結局何も買わずに駅に向かうことに。17時頃に伺うと言っていたチェックインの時間に間に合いそう。途中で半額になっていた駅弁を購入して宿へ。


駅から10分しないくらいで到着したのが『大田区立伊豆高原学園』。伊豆テディベアミュジアムを知っているシュタイフ好きにはよく知られている場所!? まー、リニューアルしてからは吃驚するくらいキレイになっていました。チェックインを済ませて部屋に入ると、まー普通にきれいなんです。ベッドの布団カバーがちょっと残念でしたけど(^_^;)

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汗でびっしょりとなったカラダを洗い流すために風呂へ向かいます。なんせ平日の宿泊だから人が居ない。大浴場は2つあり、一つはスロープで入って行ける内風呂の『大室の湯』、内風呂とほぼ同じサイズの露天風呂がある『城ヶ崎の湯』。源泉は熱川温泉のようです。効能は神経痛。筋肉痛、皮膚病、リウマチ、内臓疾患、冷え性などだそうです。


どちらも一度も使われてない感じでしたので、露天風呂へGO!洗い場で汗を流し、早速露天風呂へ。装具を外して杖無しでギリ歩ける距離。ただ、湯船に入るときは手すりがないと絶対無理。内反でグキッと打ったまま悶絶して脂肪します(^_^;) 湯加減サイコーで筋肉痛の左足と、右膝を入念に温めます。熱川の日帰りよりちょっと薄い感じがした。あっちは源泉だったっけか。もう少しじんじんと来たような。さては薄めてるな…。


とはいえ、気持ちいいのは変わらない。暫く浸かって一度出て、また浸かってと。部屋に戻ったらバタンキュー。1時間位眠ってしまった。お腹が減って目が覚めて、テレビを付けてNHKを付けたりザッピング。まるで見るものがない…。こんなことならiPad持ってくればよかったと後悔。Wi-Fi環境が無いものだとばっかり思っていたからさ…。


駅弁食べてから、また風呂へ。途中、食堂を横切ると一組だけが食事中だった。それにしても客いなすぎ。相変わらずの貸切風呂でのんびりと疲れを癒やす。極楽極楽(*´ω`*) 天気は曇っていたので今日は寝るだけかな。晴れていれば天体望遠鏡の隣で星空を撮ろうと準備していたのに…。三脚クソ重かった。翌日は雨降るから傘もかばんに積んでいた。


今思うと、なんで伊豆高原に着いたときにロッカー利用しなかったのだろう。そのためにストラップだって持ってきてたのにね馬鹿ですわ。その日は早めに就寝。翌日は朝イチで朝風呂を堪能。バイキングと聞いていた朝食は泊まり客が少ないことを理由に一膳食に。チェックアウトまで散歩するかーと思ったら豪雨でしょ。戻って風呂入ろうとしたら終了時間…。えーと…。なにこれ。泊まる必要ってあったのかはわかりませんが、まぁね…。

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のんびりできたのは確かなので良いリフレッシュになったのではないでしょうか。装具の調整を済ませて膝へのダメージは半減したし、筋肉痛も随分と楽になった。本当は子供の頃に行った近くの吊橋に行こうとしたのだけど、雷も近くでゴロゴロ鳴っていたのでまっすぐ駅に向かいました。伊豆急行はクレカも交通ICも使えない現金のみですから。


前日に銀行見つけていたのでお金を予備でおろしていました。スーパービュー踊り子乗って帰ろーと少し贅沢なルートで帰ってきました。地元に昼過ぎに到着。近所の中華屋で食事を済ませて家へ帰るのですが、店を出る時にかばんに手を通して背負おうとしたらなかなか持ち上がらない。家ついたら何キロなのか確認しないといかんなと。クソ重かった。


家につき、そのまま体重計に載って、計測した体重とかばんをおろした体重を測ってみると…。9.1kgの重さだとわかった。お土産や着替えの分を引いたとしても8kg程度の荷物担いで動物園内やお鉢巡りしていたのかと…。ちょっと絶句してしまった。子供抱っこしたまま約10km歩いてたのか。片麻痺で満身創痍なのに。ただのバカじゃん(自慢乙w)


今回宿泊してわかったことが一つ。自分専用のマイ枕使ってると、違和感半端ない。そしてムアツ布団の違いも嫌って程よくわかった。寝ることに関して言うと自分の部屋がサイコーというのがね、よくわかった次第です。あと温泉と家で使うきき湯とは全く違うものでした。そもそも違うものなのだろうけど温まり方などは全くの別物。比べては駄目。


また、疲れたときにでも行くとしよう。今度は日帰りでいいかな。そういえば杖がどうなったかと言うと、作った当時は835mmでオーダーしていた記録が見つかった。グリップを外して実測したところ、約805mmになっていた(T_T) 10mm程度なら修復して戻すことも可能だけど。3cmはちょっと絶望的。杖も装具同様に旧モデルと使うことにした。


でも達成感はあるんだよね。富士登山でお鉢巡り出来なかったので、いつかやりたいと思っていた。でも現実は片麻痺になり気圧の関係で5合目でスタートすることすら厳しい。リフト乗ってかんたんに行き来できるけど、そこそこのアップダウンがあってお鉢巡りができたのは良い気分です(*´ω`*) なんか似たような場所、他にも何処かないかな。

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怪獣ヒドラは鳩のたまり場になってたよw