goodluck+

重度脳血管疾患を経験済み。障害者手帳1級1種持ち。左手カメラで散策する、お花畑ブロガー

いまさら受容 

200118

今年に入ってからは、あまり天気に恵まれていません。毎晩、iPhoneに通知が来る情報に「明日は気圧が低いわよ」と、見てる回数も多いような気がします。その都度、怯えはするものの、今のところは大きくズーンと来る気持ち悪さなどはまだ来ていませんね。昨年末の入院以来、気圧でやられることも少なく、今の所、問題なく過ごせています。


不思議ですね。アレだけ過敏に反応していたカラダだったのに。退院したら、気圧が低いか、天気悪そうだな。くらいしか思わなくなってしまった。それと肘の屈曲が例年よりゆるいような気がします。それだけ今回の冬は温暖なのかな? 朝のバス停までは結構ニッケマン肢位バリバリの状態で歩いていましたから。でもこれも退院してからなんだよなー。


なんかね。たかが一週間程度の入院、過剰に点滴打たれたくらいの治療なんだけど、なんとなく変わってしまったような気がするんですよ。ばかすか食べなくなったし。食べ”ら”れ無くなったのほうが正解か(;´Д`) 良いことではあるんだけど、ちょこっと寂しく感じてしまうこともあるんですよ。片麻痺生活にも慣れ、それが普通と感じていたから...。


先週の土曜日は、久しぶりに寒かったですね。朝から冷たい雨が降り、途中、雪に変わっていましたから。その日は三鷹のぽっぷサロンの開催日でした。開催時間は午後3時と少し遅めのスタートでして、自宅から最短で行けばまだ少し余裕がありました。三鷹は雪になってるのはフォロワーさんのつぶやき等ででわかっていたので、これは無理かなと。


お休みしますと、メールをしました。ただ、着替えていつでも行ける体制は変えなかったです。寒かったから部屋着に着替えるのが億劫だったんですけど、しばらくボーッと外眺めてました。すると雪が雨になり、その雨が降ってるのか降ってないのかわからない状態になっている。これなら行けるかもと、やっぱ行きますとメールして出掛けました。


時間はJR使って最短コースの1時間ちょっと。新宿から中央線の快速使ってあっという間に到着しました。いつもなら井の頭公園の中を通るので、吉祥寺や井の頭公園駅前で降りてのんびりとパシャリながら歩いてくるのですけど、今回は新年の挨拶と昨年末のお休みのお詫びのために向かったので、お楽しみは帰りのルートで取っておけばいいかと。


着いたときは運営スタッフ以外、誰も居なかった。やべー、やらかしたなと思っていたところ、いつものメンバーがぞろぞろと。と言ってもフルに集まっても8人(当事者+家族)しかいませんけど。そのうちの3人と運営スタッフ3人の計6名での開催となりました。高次脳機能障害の当事者会なんて、まーこんなもんですよ。どこか別の目的がある団体なら違うのでしょうけど。純粋に当事者がゆっくり話ができるのって多分こんなスタンス。


その日ものんびりとスタートしました。年末のお詫びをした。入院した経緯や退院後、しばらく歩けなかった話をしたり。このままぽっくり逝ってしまうのなら、お金貯めてる場合じゃねーとカメラ買った話などをしました。最低限の生活基準を保てるのなら買ってもいいよねと、まるで自分に言い聞かせるように話していましたわ(;´Д`) 買ってよしw

200117

今月で8年目とか、もー慣れましたよとか、そんな話をしていたとき、運営スタッフのNさんが、皆さんは受容とかされましたか? と聞いてきた。ぽっぷサロンの運営スタッフは書記のヘルパー以外は皆、先天性の障がい者なんです。まー、受容と言われたら、過去にブログで書いたことありますが、今となってはどーでも良いような気がしてます(^_^;)


ぶっちゃけ、よくわからないんだよね。受容されたのかと言われ、いまさら何言ってるの? とっくに済んでますがと。受容ってなんの意味かもよくわからずに答えてますね。私の場合は片麻痺高次脳機能障害の問題がありまして、片麻痺とわかったとき、それこそ、倒れながら意識が薄れるときに、右側動かないな...と意識を失い、回復期でも動かなかった。動く気配すらなかったし、OTが手を尽くしてくれたけど全く動かなかった...。


片麻痺は早い段階で諦めも付いていたので、受容も早かったと思う。普通、もっと悩んだりするのかもしれないけど、それまで生きてきた中で、何度と無く危機に直面することが多かったので、耐性が出来ていたのかもしれません。片麻痺になったからと回復期で思ったことは、『みっともない歩き方はしたくない』でしたからね。これが第一でした。


ねー、馬鹿でしょ。わからないことや興味ないことは見向きもしないし、考えることもしないんですよ。それよりも”まず歩く”それだけ。回復期に何度も右手が動く夢をみたけれど、夢かよメンドクセーと。泣いたり悲しむことは全くなかったと思う。唯一良かったのはこれまでの仕事のおかげで、器用というか代替案を考えるのが苦に感じなかった。


ものづくりを生業にしていたから、大抵のことはできるんだよね、もちろん出来ないこともたくさんあるけど、生活する上で困ることはほとんどないのよ。ただ、高次脳機能障害となると話は変わるかも。『諦めた』という気持ちになっていないので。受容と言われるとなんとなく違うような気がする。もしも”諦め”を経験して受容となるのなら...。


確かに退院後しばらくは、天敵の父親との言い争いで激昂することは多々あった。今でもドン引きするくらい怒ってましたね。この障害を全く理解してくれませんでしたから。家を出て、一人暮らしを始めると、大変ではあったけど高次脳機能障害で困ることは、生活の上ではなかった気がします。そもそも高次脳機能障害は”諦め”てはいないのです。


少しずつ改善されていく自分、仕事一つとっても、趣味にしてもそう。自分ができなくなっていたことが少しずつ出来るようになっていく感動が自分にはあり、達成感ではないけどいちいち泣きそうになるくらい良い気分になることがある。時間はかかるけど、先にも書いた代替案が役に立つ。人に頼らず自分で考え行動することが何よりも良薬となる。

200116

だから諦められない。まだ良くなっていく自分がいるから。ミスをすることはあってもそれを障害のせいにしたくはない。だれだって完ぺきな人は居ないですから。それをいちいちあれもこれも、何でも障害のせいと言ってしまう人は、一生受容なんて出来ないのでしょうね。それもその人の人生なのかもしれませんけど…。私はそんなの耐えられない。


今年で8年目です。近況は片麻痺高次脳機能障害ってのが8年も続いている。いまさら受容と言われても、なんのこと? って。そんなことよりも、今を楽しんでいることを考えたほうがどれだけ良いか。人に迷惑をかけずに自分の好きなことをする。当たり前過ぎて何言ってるかと思われるかもしれないけど、これが私の『受容』に対する答えなのかも。


運営スタッフのTさん、笑うと前歯の歯がないことに気がついた。あれTさん、もしかして虫歯? 差し歯入れないの?? と聞くとまだわからないと言うのです。Tさんは脳性麻痺で車椅子での生活。一般的な歯のことでもちょっと違うことに反省してしまった…。ここで初めて聞いたのが「障害歯学」というもの。東京だと東京歯科大学水道橋病院


後で調べると『スペシャルニーズ歯科・ペインクリニック科』というのがあった。一般の歯科だと一単位?が15分で、カラダが不自由だとなかなかね。慌ただしく案内されて、歯の痛みより、カラダが痛くなってしまうこともある。でもこの障害歯学の認可を受けたところだと1時間かけてゆっくりと診てくれるのでとても助かると言っていました。


このような科があるのはごく一部ですけど、こんな場所もあるのだとちょっと驚きました。なかなか片麻痺で受診することはないと思いますが、特別な事情がある方は調べてみるのも良いかもしれませんね。帰りは井の頭公園行って夜景を撮る気満々だったのですけど、見事に雨が降っていた。ワンハンド傘を固定して歩くとカメラに傘が被ってしまう。


仕方がないので諦めて帰ってきました(T_T) 晴れの日がホント貴重だな。タイミング悪すぎるもん。土曜日が雨で日曜日が晴れとか。ほんと凹む。blogを毎週水曜日にアップしようとすると日曜日は昼前くらいから夕方まで集中して書くことになる。ほんとはカメラ持って出掛けたいのだけど、自分で決めたルールのなので無茶できない。自分への縛り。これもまた高次脳機能障害を少しでも良くするための術なので、止めることはないな...。

200119